« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »

ROCKI'N AROUND THE PLANET 2010 ツアー後記/後編

Howardfinster

「Howard Finsterのギャラリーが近くにあるらしいから行ってみよう」
キャスパー/ジェイソンの提案で、僕らはハワード・フィンスターのギャラリーへ。
その名も「パラダイス・ガーデン」。
入り口辺りから、異世界が待っていそうな雰囲気がしておりワクワクドキドキする。

ギャラリー内は彼の作品をコピーしたものを展示/販売していて、そこから裏庭へと
通路が続く。
そして、裏庭に足を踏み入れたとたん、もうびっくり。おお~・・・と思わず感嘆。
彼のアート作品が庭のいたるところに。というか、庭自体が作品のよう。
まさにパラダイスガーデン。
おとぎ話の世界に足を踏み入れた、と言うとなんともありきたりでつまらないが、
一瞬でハワード・ワールドにトリップ。

オブジェが絶妙な無造作かげんで至るところに、壁や天井、床には絵画が。
廃品で作った城?教会?びっしり「人」がペイントされた車。
細かく割ったガラスの破片が壁や地面に敷き詰められてキラキラしている。
中には、ガラスの破片で文章が形作られていたり。
実際に訪れてみないと感じられない雰囲気だけど、写真などはこちらからも↓
http://www.interestingideas.com/out/finster/

「ある日、神様から啓示を受けた」というのが創作のきっかけだけあって、
"ジーザスはいつもあなたのそばに"的なテーマがメイン。
とてもラブリークレイジーな作品。
ダニエル・ジョンストンやデビッド・ヴァーンズ(Paint It Whiteの画家)が好きな人には
かなりのツボワールド。
というかこの人が先かもしれないが、まあそれはどうだか不明だけど、
とにかく衝撃の庭、パラダイス・ガーデン。ジョージア州のサマーヴィルという街。


ツアー最後のライブはジョージア州にある 「Alley Cat」というレストラン。
レストランで早めの夕食をとっている間、外は突然のどしゃぶり。大雨。
そして食べ終わるころには快晴。
「いつもあっちの方向に虹が見えるのよ!」
店員の女の子がそう言って空に指を刺したが、残念ながら虹は出ていなかった。

この日は大雨と快晴の繰り返し。
不安定なんだか白黒はっきりしているのか、もうどっちだか分からない。
晴れてるのに雨が降ったり。
店内は大勢のお客さんで賑わう。今回のツアーで知り合った友人や、シャラップスの
面々も見に来てくれている。

1番手のキース・ジョン・アダムスはフロアで1人歌い周りお客さんを見方につけ、
というか今日は最終日ということもあってか、お客さんも熱い。すぐに火がつく。
ステージに戻り、キャスパー&ザ・クッキーズと共にバンドで演奏。再度盛り上がる。

キースに続き、2番手のキャスパー&ザ・クッキーズ。
今回僕らのツアーに初参加のドラマー、グレゴリー。
カメラを向けると何か1ネタして笑わせてくれるような、盛り上げ役だったグレゴリー。
過去今までのツアーの中でもトップクラスのファニーナイスガイ。
今日は今まで以上にパワフルなドラミング。
でも今回のツアーはグレゴリーに限らず、キャスパー、キース、フレドリック、ピエールと
楽しいハッピーな人ばかり。一緒にいて、つまらない退屈な時間が無かったといっていいくらいの。

そして、最後は僕らElekibass。
今回ベースを弾いてもらったジェイソン、ドラムを叩いてもらったジム。
僕らはお互いアイコンタクトをしながら、時折お互い近づきながら最後の演奏を楽しむ。
とてもいい感じ。コーラスも3人はバッチリ。

「オーストラリア」を演奏中、外は雷が鳴り響き、どしゃぶりの大雨。
その中を、キャスパーのケイが店の外へ飛び出し、雨の中で1人踊りだした。
入り口付近にいた僕は、ケイが雨の中を1人踊っている光景を演奏中ながら
ボンヤリと眺めてしまう。
それは、まるで映画のワンシーンのよう。Beautiful!という光景、シーン。

すると、ケイに続き、お客さんが次々と外に出て行き始めた。
どしゃ降りの中、店の前で踊る数十人の人々。
一体何か起きたのか分からなくなるほどの突然の出来事。僕らは驚く前に楽しくなる。
今までに経験したことがない、奇跡のような光景。

http://www.youtube.com/watch?v=AnKuwiqBNRo#t=1m37s


ライブ後、キースが今回のツアーで使ったアコースティックギターを公開オーディション。
値段はだんだん跳ね上がり、物販のピエールと女性のお客さんが争ったが、
最終的にはお客さんがギターをGet。
ツアーはこれにて終了。


今回のROCKI'N AROUND THE PLANET TOURのテーマ曲は、おそらくこれだろうと
個人的に思う。
キース・ジョン・アダムスの「Looking Around The Planet」。
「世界を見渡してみよう」という内容と、曲途中のこのポーズ、このフリ。
フレドリックはビデオカメラをまわしながらこのポーズを。もちろん僕らも。
そしてピエールも、物販席からこのポーズ。

| | コメント (0)

ROCKI'N AROUND THE PLANET 2010 ツアー後記/中編

今回ツアーに参加した新しい友人、フレドリックが製作したPV。
Casper&The Cookies Little King

Little King from Casper & the Cookies on Vimeo.

アセンズポップフェス出演という大舞台を終え、いよいよ本格的にロードに出る。

でもその前に、ジョージア大学でのラジオ番組に出演。背丈は2m近くあるだろう、
黒人DJのショーンはとても気の優しいそうな青年で、雰囲気を和ませてくれる。
生放送にも関わらず、電話のベルが鳴る。(しかも視聴者からだったらしい)
「これって生放送なの?」と僕らが確認するくらい、平和で楽しい収録。
この日の夜は、アセンズポップフェスの最終日を楽しむ。アセンズの街をぶらぶら。

翌日はアセンズから近いカヴァーナというカフェでライブ。
お客さんは少なかったが、過去のアメリカツアーで知り合った友人達が見に来て
くれた。
「ハヤオ・ミヤザキの作品は、神道と関わりが深いのか?」と質問される。
神道と関係があるか僕は知らないので、「彼はただ自然を愛してるんだろう」と
答える。
こんな風に、たまに「神道」とか日本の文化などについて質問されるときがある。
答えに窮してしまうこともしばしば。日本の事を知っておかないといけない。

その翌日は、キャスパー&ザ・クッキーズのジェイソンの実家(豪邸)のプールにて
プールパーティ。
今回のツアー中、この日だけが何も無いOFF日。
といっても、まだロードに出ていないけど。
ジェイソンのお父さん、お母さん含め、15人くらいでパーティ。

「Hi、PJ! あらゴメンなさい、JPだったわね、パジャマと間違えたわ」
とても楽しいお母さん。僕がレース付きのジーンズを履いていたこともあり、
ドレス作りが趣味の彼女は、自分で縫製したという子供用のドレスを見せてくれる。

オブモントリオールのBP(ブライアン・プール)や、元キャスパーのドラマーのジョーなど、
ここでも古くから知る友人達が集まり、プールに入ったりプールサイドでまどろんだり、
昼過ぎから夜遅くまで、美味しい食事とかなりリラックスした時間を過ごす。


その翌日、いよいよ本格的ロードに。
ジョージア州を皮切りに、アラバマ州、テネシー州を周る。
今回はプチツアーということもあり、移動距離も短い。長くても車で3時間程度。
日本のようなライブハウスで演奏することはなく、カフェ、レストラン、バー、倉庫、
などなど。
アンプやドラムにマイクを立てることはなく、出音勝負。これには毎回苦労する。
一応PAらしき人はいるが、マイクの音量を見る程度で、日本ほど細かくバランスを
取らない。基本バンド任せという感じ。
アラバマ州の「The Independant」というバーのPAは日本人の方だった。
ライブ後、「お疲れ様でした。面白かったですよ!」と日本語で声をかけられ驚いた。
彼と話したのはこれだけだったが、後でバーのオーナーと話したところ、
「彼はここら辺じゃ有名なバンドのギタリストだった。チャートでも1位を取って人気だったんだよ」
とのこと。「TRUSTcompany」というバンド。
現在バンドは解散し、彼はPAやレコーディングの仕事をしているらしい。
滅多に会うことはない異国の日本人ミュージシャン。もうちょっと話してみたかった。

参考までに、下記を。
TRUSTcompany Downfall

どこの街でも僕らのライブは好評。お客さんの多い少ないに関わらず盛り上がる。
1番手のキース・ジョン・アダムスがフロアでお客さんと絡みながら歌い周り、
場の空気を支配し、2番手のキャスパー&ザ・クッキーズがガツンとロックな演奏を見せ
圧倒し、3番手の僕らが登場しオーイエイと盛り上がる。
キース、キャスパー、エレキと、いい流れをバトンタッチ。
日本のように「さあもうすぐライブスタートの時間ですよ」といった空気は無く、バーで
普通にお酒を飲んでいるお客さん達の中に僕らが「お邪魔する」といったような感じ。
なので、「ほんとにこれからライブするの?」または「この空気の中でライブやるの?」
みたいな感じが毎回だったが、毎回1番手のキース・ジョン・アダムスはさすが。
そんな空気をもろともせず、お客さんを自分の世界に巻き込んでいく。
そんなキースが頼もしくもあり、とてもカッコよかった。

アラバマ州タスカローザという街のEgan's Barは、唯一苦戦したかもしれない場所。
盛り上がるというよりか中途半端にバカ騒ぎされたような、途中で飽きられたような、
いまいち手ごたえが無かったような。
そんな中でも「よかったよ!」と言ってくれた数少ないお客さんや、まるでプロレスラーの
ような親切な店のオーナー。

このバーの中に、周りの人とはちょっと違う雰囲気のオバちゃんがいた。
誰と話すわけでもなく、ビールを片手に煙草をくわえ店の中をウロウロしている。
そして若干「うつろ」な様子。
僕がトイレの洗面所の鏡で顔にペイントをしていると、後ろから突然そのオバちゃんが
現れ、無言で鏡を拭いてくれた。
しかもかなり丁寧に。最初は水で濡らした紙で鏡の汚れを拭き取り、そのあとは乾いた
紙で水気を吸い取り、鏡はピカピカ。
何か話しかけられたが、若干言葉も「うつろ」だったので聞き取れなかった。
この優しいオバちゃんは店員なのかお客さんだったのか分からない。
ライブ後も会えなかった。

テネシー州はチャタヌーガという街。
ライブ前に、楽器屋さんにお邪魔する。この日はこの楽器屋のオーナーが経営する
スタジオに泊めて貰うことに。
楽器屋でいろいろ物色する僕らツアー一行。
ここのオーナーはエフェクターを自作販売しており、僕らは色んなエフェクターを
物色/試奏する。
ディストーションやファズ、ディレイペダルなどいろいろ。
するとオーナーは、それぞれ気に入ったエフェクターを僕らにプレゼントしてくれた。
僕には、ディレイ/テープエコーのようなこれ↓
Sitori_sonics_2


泊めてくれた上に、どうもありがとう。
→見た目も楽しげなエフェクターがいっぱい。sitorisonics


チャタヌーガでの夜は「JJ's Bohemia」というバーでライブ。
この日は地元バンドと対バン形式。
僕らツアー一行はこの日も快調にライブ。会場も盛り上がり、気分もいい。
いいライブをすれば、そしてお客さんが盛り上がれば、疲れも吹っ飛ぶ。

僕らの後は、「AutoVaughn」という4人組。演奏も上手く、見た目もカッコよく、
曲もキャッチーでコーラスワークもイカしてた。日本でも人気が出そうな感じ。
特に、リードギタリストに目を奪われる。ちょっとジョニー・マーっぽい雰囲気。
彼らのライブ後、キースが言っていたが、
「僕の趣味じゃないけれど、彼らはとても輝いていた!」
その言葉の通り、彼らのライブに見入ってしまう。
ツアー中たまに出くわすカッコいいバンド。

AutoVaughn The Cycles

そして、いよいよ最終日。

| | コメント (2)

ROCKI'N AROUND THE PLANET 2010 ツアー後記/前編

Untitled3_2


「ROCKI'N AROUND THE PLANET 2010」と銘打った今回のアメリカツアー。
日本からは僕らELEKIBASS、アメリカからはキャスパー&ザ・クッキーズ、
イギリスからはキース・ジョン・アダムス。
以前もこの面子でアメリカをツアーし、僕らは旧知の仲。
そして、物販スタッフとして今回参加したフランス人のピエールと、
NYから遊びにきていたキャスパーの友人、フレドリック。(主にビデオ撮影)
計4ヶ国から集まった、総勢10人のツアーになりました。

アメリカに到着したその夜、友人の自宅にて早速リハーサル。
ベースはキャスパー&ザ・クッキーズのジェイソン、ドラムは同バンドの
ギタリスト、ジムに叩いてもらう。
気心も音楽心も知れてる僕らなので、ツアーリハは約2時間のみ。
まあこれでイケるだろう!という感じで無事終了。


ツアー初日はジョージア州アセンズ。
さあツアー1発目だ!気合入れて頑張るぞ!と意気込んで乗り込んだところは、
アセンズのご老人が集う会場。「Athens-Clarke Council on Aging」という、
まあいわば老人ホーム。
長テーブルにご老人の方々がずらーっと座っている。車椅子の方や、蛍光ピンクに
蛍光グリーンの服がとても似合っているファッショナブルな黒人のおばあさんなど、
100人近い方々がすでに椅子に着き、僕らの演奏を待っている状態。
(もしくは、そこは皆が集まるただのリビングルームのような部屋)

僕らはいつもより音量に気を使って演奏。キース、キャスパー、エレキの順で。
ちょっとアコースティックな雰囲気。
皆さんの反応は、聴いてるんだか寝てるんだか、はたまた本当に耳に届いているのか
どうかも分からない方もいたが、手拍子をしてくれるおじいちゃん、時々椅子から
立ち上がりダンスするご婦人がいたりなど、予想していたよりも和やかな雰囲気。
僕はダンスするご婦人に微笑みかけると、彼女は微笑と共にウインクを投げ返して
くれた。


この日の夜は、ツアー初日にして今回のツアーでメインになるであろう、アセンズ
ポップフェスへの出演。
アセンズのミュージシャンはもちろん、アセンズ以外の街からも沢山のミュージシャンや
お客さんが集まり、4日間に渡って開催されるフェス。僕らはその3日目に出演。
この日のヘッドライナーは、アップルズ・イン・ステレオ。
アセンズ周辺のミュージシャンのシンボルである「Elephant6」レーベルの創業者で
あり、その代表的バンド。
僕が予備校時代から大好きなバンドでもあり、彼らのライブを見るのは初めて。
もうものすごく、ただ楽しみ。
彼らのリハーサルから「本物が目の前にいる・・・!」と、バッチリ楽しむ。
ヴォーカルのロバート・シュナイダーとも久しぶりの再会を喜び合った。


夜も更け、いよいよ本番。
会場には1000人近い人が集まり、熱気と興奮に満ちている。
あの老人ホームでの演奏がいいリハーサルになったのか、僕らはとてもいい感じ。
お客さん達はものすごく盛り上がっている。アメリカ恒例となった「One More Time」の
歓声はものすごい大歓声。
そしてなんと、ヘッドライナーではない僕らにアンコールが起こる。
最初から最後までとても盛り上がったライブ。
もちろん、キャスパー&ザ・クッキーズもキース・ジョン・アダムスもナイスライブで
会場は大盛り上がり。最高な形で終えたツアー初日。

ライブ後、僕は観客としてフェスを楽しむ。
まずは僕のトップ5ギタリスト、アンディ・ゴンザレス率いるマシュマロコースト。
メンバーチェンジもあってかドラム無しの打ち込みサウンド。アンディはベースを弾く。
アンディのギターを余り聴けなかったのが、とても残念。

次に、アセンズ音楽シーンで大御所的存在になりつつある、ウィル・カレンハート率いる
サーキュレータリーシステム。
アップルズ・イン・ステレオのロバート・シュナイダーと共にElephant6を立ち上げた
創業者。
最新作「Signal Morning」をかなり聴きこんだ僕なので、イントロを聴いた時点で
「おおっ!」っとなってしまう。ライブではこうやるのか!などなど興奮。

ウィル・カレンハートのそばに、見慣れない若者がいた。
演奏に合わせシェイカーを振ったり、時々ウィルと同じマイクで歌いコーラスしている。
新しいメンバーなのか?と思いきや、ただの熱狂的ファンだった。
度を過ぎてステージに上がってしまっている。そして、誰もその若者をステージから
降ろそうとしない。ウィル自身もチラチラとその若者を見やり迷惑そうな様子。
最終的にウィルに怒られたその若者はステージを降りたと思いきや、ステージ後方から
また登場してきて、隅の方で一緒に歌っていた。

僕は「Signal Morning」のデモバージョンを収めた「Side3」のアナログ盤を購入。
ライブ後、楽屋でウィルにサインを貰う。
以前、彼の家にお邪魔したことがある。
彼は僕のことを覚えていてくれたようで(「昔ウチ来たよね?」的なかんじで)
「10数年前に来日したときにも見に行ったよ。渋谷で。」的な会話を軽くする。

08_26_0

そして、この日のヘッドライナー、アップルズ・イン・ステレオの登場。
最新作が「Travellers In Space and Time」というタイトルであることもあり、
全員が宇宙服のような衣装で登場。
最新作から過去の人気曲まで演奏。もう感無量。
そしてなんと、ファーストアルバムの1曲目「Tidal Wave」まで披露。
予備校時代に友達から貰ったカセットテープに入ってた曲じゃないか・・・!
ということで感無量。僕がアップルズを好きになったきっかけの曲。
アンコールでは、まさかライブで聴けるとは思わなかった、ずっしり重いビートの
サイケデリックな名曲「Strawberryfire」を披露。感動。
続けて「Ruby~」までやってくれました。
(ちなみに、アンコールを求める観客のコールは「One More Time!」でした)

ああ、ツアー初日にして充実した一日でした。


P1000598_2

★For Lovers:このサイトから、この日のアップルズのライブ音源が聴けます。
アップルズ


☆超インパクト大なロバート・シュナイダーの写真はこちらから。ポップフェスを収めた写真。
ELEKIの写真もあるので見てみてね。
ポップフェス写真

| | コメント (0)

ELEKIBASS US TOUR 2010


より大きな地図で ELEKIBASS US TOUR 2010 を表示

| | コメント (2)

« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »