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エコーマウンテン・レコーディング

各駅電車しか止まらない、人影もまばらなひっそりした町で降り、
改札を出たところで氏にわざわざ出迎えていただく。

駅を出て、白いプラスチックで囲まれたトンネルを抜けると
閑静な住宅地に出た。
それから狭い路地裏、細い道や太い道を右に曲がったり、
左に曲がったり。

僕は氏に連れられるまま、一体どんなところに着くのか
分からないまま、なすがままに氏に連いて歩いていくと、
レンガ造りの一軒家にたどり着いた。

門から先に続く階段には、訪問客を歓迎するよう心遣いされた
緑のガーデニング。
そして玄関のドアを開けると、そこはまるで異国に来たような、
英国邸宅のような素敵なお部屋。

僕はそのまま2階に通され、早速ギターを1曲レコーディング。
約30分位、3テイクで終了し、手を洗いうがいをして1階に降り、
渚氏と奥さんの手料理でディナータイム。

野菜がこんなに美味しく食べられるとは。
色んな種類の旬な野菜を、色んな味でたくさんいただく。
豆腐がマジカルに変身したメインディッシュ。
出される一品一品を、うんうんと味わう。

ビール、日本酒をちびちびと味わいながらの、ゆったりとした
食事の時間。
BGMは、氏の選曲したレコードを聴きながら。

食事の後は、氏お勧めのチョコをかじりながらブランデーを
口にふくみ、グラスについたブドウの残り香を楽しむ飲み方。

再び2階にあがり、約30分くらいかけてもう1曲レコーディング。
渚式レコーディングの夕べ。

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