« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »

Of Montreal vs Axe Riverboy

09_19_0
THE ZOMBIES 「ODESSEY AND ORACLE」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある夜、パリにて。
ゾンビーズの「CARE OF CELL 44」を歌いながら、路地裏を歩くオブモントリオールと
Axe Riverboyというミュージシャン。
路地を抜け交差点を左に曲がり、通りに面したカフェの前でデビッド・ボウイの
「スターマン」を弾き語る。
周りはいつの間にか人だかり。そして自然に大合唱。

なんだか映画みたいな光景。
とても「絵」になる人たちだ。

ジョナサンは、「パリに行く機会をもう一度」と歌ってた。
パリで何があったか知らないが、きっと惹かれるものがあったんだろう。

パリでライブして夜を更かし、次の日の朝は通りに面したカフェにでも行って、
目覚まし代わりにエスプレッソでも飲む。

つーわけで、というかどういうわけか、最近エスプレッソをよく飲む。
きっかけは、僕のよく知ってるサックスプレイヤー、彼はパリ通。
彼が飲んでたエスプレッソを一口もらったのが始まり。その名は「コンパナ」。
エスプレッソの苦味に、ホイップクリームのほんのりとした口どけ。
その日以来、僕はコンパナにハマる。

ハマった直後はアメリカツアーだったので、アメリカでカフェに入るたびにコンパナを探したが、メニューに置いてるカフェはほぼ無かった。「マキアートなら作るよ」って具合。
帰国しイタリア系カフェに行ってみる。
「あの~、トッピングでホイップクリームを・・・」
と頼んでみると、
「はい、コンパ~ナですね。」
とイタリア発音で言われた。そして、旨かった。
やはり、メニューに「コンパナ」として置いてあるお店がいい。

最近は普通のコーヒーの味が薄く感じて、とても物足りない。
大好きなアイスコーヒーでさえ、「舌にピリッとくる刺激が足りない」と感じる始末。
アイスコーヒーに刺激を求めちゃいけない。あれはリラックス効果。

アメリカでテイクアウトしたコンパナ(シングル)は、Lサイズのカップに入れられた。
カップの底にうっすら浮かぶコンパナ。何てあじけない。まるで飲み残し。
コーヒー界のウイスキー、エスプレッソ。お酒が好きじゃない僕には持ってこいだ。
でも飲みすぎ注意。一日に何杯も飲むと、お酒とは逆に寝付けない。

| | コメント (0)

CASPER & THE COOKIES & THE FRIENDLY GOHST & ELEKIBASS !

ELEKIBASS WITH CASPER FANDANGO LIVE !!

フロリダ州パナマシティでのライブ模様。
今回のツアーで、1,2を争う盛り上がり。
フロアはもちろん、ステージまでグラグラ揺れてた。しかも、すごい熱気。

今回のElekibassのドラマーは、キャスパー&ザ クッキーズのボーカル兼リーダー、
「キャスパー・ファンダンゴ」ことジェイソン・ネスミス。

余計な心配、無駄な言葉は不要でした。
キャスパー・ジェイソンは、僕らのシルクハットまでもが超似合う。

09_06_1

最近「prove」が正解かも、って話が出た。

キャスパー&ザ クッキーズ

| | コメント (0)

Johnny Apple Seeds

Applesinstereo_002_4

09_03_4_3

アップルズインステレオやペイブメントのジャケも手がける画家、スティーブ・キーン。
前回登場のロバート・シュナイダー宅には、スティーブ・キーンの絵が至る所に飾られている。
「500枚程持ってるよ」とのこと。部屋には飾りきれない大きさの絵もあるらしい。
半端ないスティーブ・キーン・コレクター。

僕はアップルズの「FUN TRIC NOISEMAKER」のジャケで、彼の絵が好きになった。
もちろんロバート宅には、上記のオリジナル画が飾ってあった。いいな!

ロバート宅には、フルーツが籠に盛られている絵もある。
珍しいので、写真に撮った。

僕が寝た2階には、飾りきれない絵がたくさん置いてあり、
寝る前に、「いいな~、これもいいな~」と絵を物色。
翌日ロバートに聞いてみると、「ロバートのために、もしくは彼の奥さんのために」特別に描かれた絵もあり。
その絵には、「スペシャル感」が漂う。

そのコレクションを羨ましそうに見ていると、「持ってく?スーツケースに余裕ある?」
と、4枚程譲ってくれた。
ネットで注文すると、送料が絵の何倍もするので購入を渋ってたが、こんな形で手に入るとは。
ああ、なんてラッキー!ありがとうロバート。
寝る場所を2階に選んでよかった!

09_03_3_2


僕はスティーブ・キーンの描く「木」が好きなので、
「木が描いてあるいいやつないかな?」と調子にのって聞いてみると、

「外のガレージにまだたくさんあるから、探すよ」

と、早速僕らはガレージに移動。
ガレージ内には巨大なミキサー台と、アップルズやエレファント6アーティストのマスターテープと、スティーブ・キーンの絵がたくさん。まさに宝の山。
ペイブメント「レンジ・ライフ」の、スティーブが描いたジャケもあり。


そして、ロバートのスティーブ・キーン話をマシンガンで聞く。
オレヒアリングでは・・・。
(&、彼の話を聞いて勝手に想像した部分も含む)


09_03_2_2

「南部出身のジョニーという男がやってきて、荒涼の大地にリンゴの種をせっせと蒔いたんだ。そんな土地で、リンゴが育つかなんて分かんないのにね。でも、その種はすくすくと育ち、大地はリンゴの木で生い茂り、リンゴの実がそこらじゅう至る所に!
09_03_0_5
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「Johnny Apple Seeds」っていうおとぎ話だよ。彼は1日に百枚くらい絵を描いてて、
(かなりの数だから、一枚一枚はスラッピーだけどね。でも昔の作品はかなりディテールにこだわって描いてるよ。リビングにある、あのフルーツの絵みたいにね。) その絵が、しかも格安で手に入るんだよ。今や彼の絵は、アメリカの至る所に飾られてる。ギャラリーにはもちろん、しなびた古着屋にさえも。(実際あった) 絵は知ってるけど、誰が描いたかは知らない、って人までいるくらいだよ。彼のアートが、今いろんなところで花咲いてるんだ!素敵じゃない?まさに「Johnny Apple Seeds」みたいな話だよね!!」


なんとなく、合ってますように!

STEVE KEENE

09_03_1_3

| | コメント (2)

That's サイケデリック!

The Apples in stereo 「Energy」

今回のアメリカツアーで出会ったもう一人の奇人、
アップルズインステレオのロバート・シュナイダー。

彼は、僕が音楽を好きになるきっかけとなった人のひとり。
僕は予備校時代にアップルズインステレオと出会い、ぞっこんになり、
現在に至る。

つーか現在に至ってなんて、なんと彼の家に泊まることに!
10年前なら、こんなことが起こるなんて、考えてもみなかったな。

ロバート・シュナイダーとは、2年前のアセンズポップフェスで一度対面済み。
ロバート本人に会って、生で歌声を聞けて、しかも軽く話しただけでも信じられなかったのに、今回はロバートの家に泊まるなんて。
何だか不思議なもんだ。

今回僕らとツアーを共にしたキャスパー&ザ クッキーズが、以前アップルズインステレオと約50箇所のツアーを周り、ロバートとは親交が深い模様。その恩恵もあり。
キャスパーにも感謝。


ケンタッキー州リッチモンド。
僕らが到着すると、彼はわざわざ家から出て来て僕らを出迎えてくれた。

「ヘ~イGuys、よく来たねえ!あそこにあるのは僕の家、空に見えるのは月だよ!」

と、イカした紹介をしてくれたロバート。
この一節がとても気に入った僕。
まるで、「月も君たちを歓迎しているよ!」風。

彼は話し出したら止まらない。マシンガンのようにしゃべりまくる。
僕らが部屋に置いてあったキーボードを眺めていると、

「そう、これさあ、超クールなんだよ!これをこうやってさあ、そしたらこうなって、こうなるんだよ!!な、サイケデリックだろ!」
ダダダダダダ、とマシンガントークが始まる。
「よし、そんじゃネットでチェックだ!カモンこっち!」
僕らはなすがままロバートに導かれ、パソコンが置いてる部屋に移動する。

「ヘイほらこれ見ろよ!クールだろ、ザッツグレイト!!」
ロバートはネットでそのキーボードの詳細を、また、そのキーボードを実際に演奏してる人の動画を手早く検索する。そして皆一同で視聴。
「ほら見た聞いた?どう?すごくないこれ!?なんてクールなんだ!!」

そして、いつの間にか他のキーボード話へ。
20世紀のクラッシック作曲家が編み出した変則音階や、そのキーボードをネット上で検索するロバート。そして皆一同で視聴。
「ほら!どう?すごくないこれ!?なっ、サイケデリックだろ!」

あまりのマシンガンっぷりに僕はついていけず、途中で英語を聞き取ることも諦め、
彼のその興奮している姿を見て楽しんだ。

キーボード話以外にも、ムーグのDVD、冷蔵庫の中身やテレビゲームの種類、飼っている猫、バスルームやタバコを吸う場所に至るまで、マシンガン紹介。

そしてもちろん、「ElekibassのオルマナックのPV見たよ!」話もマシンガンで嬉しそうに話してくれた。
おお~、見てくれてたんだ、嬉しいな。

彼の本棚には、音楽やアートの本以外に、数学や科学の本がたくさん並んでいた。ちなみに翌朝の彼のパジャマは、「MATH & SCIENCE」と書かれているTシャツ。聞くと、数学家系らしい。彼も数学がとても好き、とのこと。意外なんだか、なんとなく納得、な彼の一面。

翌日、ロバートは僕らを街の楽器屋へ連れてってくれた。
楽器屋にあった機材を品定めするロバート。彼がどうなるかは、もう言うに及ばない。
見てて楽しい。
僕も、超安いイコライザーを購入。

ロバート:「Oh~なんてこった!それがそんなに安かったのか!?
きっとラウドな音が出るぜ!!」

ちなみにロバート、ラウドな音を出したいときは、レベルをMAXに上げるそう。
うん、分かりやすい。
そんな彼のお気に入りは、ビッグマフ。

どこに行くにも、常にノートを片手に持ち歩くロバート。
ライブを見ているときにも、いきなりノートをバッと広げ、何かをメモったりしてた。
何を思いついたんだろう?

僕らのライブも最前列で楽しそうに見てくれた。
あのロバート・シュナイダーが、いちばん前で僕らを見てるってなんだか不思議な光景だったな。

帰宅し、買って来てくれたピザをみんなで食べる。うまい。
アメリカのピザに外れなし。

こんなかんじでロバートと過ごした二日間。僕がやけに耳についたのは、
彼の「な、サイケデリックだろ!」ってフレーズ。
キーボードで音を出したときやDVDを見てるとき、音楽以外のときまでも。
何か、「おおっ!何だこれは!」ってことが起こると、彼は「サイケデリック!」と表現する。
トリップとかへヴィーとかそういう意味じゃなく、何かの「魔法」が起きたときのニュアンス。
そんな「サイケデリック」が起こる瞬間をとても純粋に楽しんでいて、それを日々追求しているロバート。
そんな彼が作る音楽は、やっぱりとても魅力的。

彼のことをずっと好きでよかったな、と思った二日間でした。
キャスパー&ザ クッキーズのジェイソンもそうだったな。
合言葉は、「サイケデリック」。

この人は、やっぱ面白い。

| | コメント (0)

Sorry, I'm a Entertainer

個人的に、この日のベストアクトと思えた「Speeding Motorcycle」。

ダニエルが、「Let's Go、Let's Go、Let's Go!!」
と叫びながら歌ったとき、僕は思わず鳥肌でジーン、と感動。

「なんでこんな気※○いみたいな人に、これほどの大観衆が大騒ぎするんだ?」
なんて声もあったり、ダニエル・ジョンストンの評価は人それぞれ。

「悪魔とダニエル・ジョンストン」を観たときは、僕が勝手に想像していた彼のイメージと
実際のダニエルが大きく違ったので、思わず嫌いになりそうだったが、
「ダニエル・ジョンストンのどこが好きか?」と問われれば、
やっぱ、何だかんだ言って、あの歌詞とメロディだろう。

つーか、彼はシンガーソングライターだからね。そりゃそうか。
あのイカした歌詞を、あの風貌で、体を震わせながら歌ってる姿に、
心を動かされた。

ロックも、ビートルズも大好き、絵を描くことも歌うことも大好きで、
その大好きが止まらない彼。
そんなところが、僕は大好き。

「僕はみじめなエンターテイナー」と歌う彼だが、
そのときは最高なエンターテイナーと思えたライブでした。

08_29_0_3

| | コメント (0)

« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »