ロード・オブ・ザ・リンゴ
The apples in stereoの新作。
→レッツ Listen!
→レッツ Apple!
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NHKで再放送されていた、地球ドキュメンタリー 「プラネット・アース」。
面白かったな~。
「地球は、本当に、本当に・・・、美しい!」
と、緒方拳Said。
オレもそう思うよ! KEN!!
話は変わって、
地球から何億光年と離れた「マーブル星」に住む、ロバート・シュナイダー。
彼はおじいさんの死際に、リンゴの種を受け取る。
「ロバートや、このリンゴの種を、地球という星に植えてきておくれ。
地球には、リンゴに飢えている人がたくさんいる・・・・」
そう言い残し、おじいさんは息をひきとる。
悲しむ間もなく、勇敢なロバートは、いざ地球へと向かった。
地球に降り立ったロバート。
死んだおじいさんの部屋に飾ってあった古地図だけを頼りに、リンゴの種を植えるべき場所、「ステーリオ城」へ!
ロバートは山を越え、谷を超え、森をさまよい、海を渡る。ある時は襲ってきた猛獣と果敢に戦い、絶望的な空腹とも戦う。またある時には立ち寄った村の娘とささやかなロマンスに落ち、またまたある時には音楽の趣味が合う仲間と出会う。
ロバートは、リンゴの種を握り締め、ひたすら旅を続ける・・・。

鉄壁だった砦。
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旅を続けて一ヶ月が過ぎた。種を植える聖地、「ステーリオ城」にはいつ辿り着くのか・・・・。
ちょっと一休み、木陰げのカフェでコーヒーを飲んでいると、一人の青年が入ってきた。
「アイスコーヒーのSサイズと、チョコチップクッキーを・・。」
青年はロバートの向かいのテーブルに座り、窓から外をぼんやりと眺める。
誰もいない、静かな店内。天井をゆっくり回るファンと、アイスコーヒーの氷がカラン、と溶ける音が響く。
ふと目が合った青年とロバート。お互い笑顔を交わす。2人の間に、自然と会話が始まった・・。
彼はフロドという名の青年。
世界を滅ぼす魔力を持つという指輪を悪から守るため、旅を続けているとのこと。
「この指輪を捨てなきゃいけないんだ。じゃないと、この美しい地球は悪者の手に・・」
「種を植えに行くんだ。死んだじいさんの遺言さ。世界にリンゴを実らすために・・・」
2人はすぐに意気投合。
時間を忘れ、いろんな話をする。家族の話や少年時代の話、好きな野球選手や女の子の好み、影響を受けたミュージシャンなどなど・・・・・。
店内の壁に、アコースティックギターが飾ってあった。
ギターを手にとったロバート、簡単にチューニングを済ませ、「Stream Running Over」をアコースティック・バージョンで静かに歌う・・。
ロバートの歌声を、じっと聞き入るフロド。
「・・・・。ああ、なんていい曲!素晴らしいよ、ロバート!!」
フロドは感銘を受け、一瞬でロバートの大ファンになった。
「実は僕ね、この指輪の旅が終わったら、レコードレーベルを立ち上げようと思ってるんだ。レーベル名は「シミアン・レコーズ」にしようと思うんだけどね、昔からの夢だったんだ。ねえロバート、もし君がよければ、僕のレーベルからCDをリリースしないか?」
目を輝かせ、熱く語るフロド。その彼の姿に、ロバートはリリースを快諾する。
2人はカフェを後にし、お互いの旅を続けるべく別れた。また必ず会うことを、固く約束して。
ステーリオ城のてっぺんにリンゴの種を置いた瞬間、種から芽が吹き出し始め、それが幹になり枝になり、緑の葉っぱが生い茂り、種はあっという間に巨木に成長!
そして次々と、数え切れないほどの真っ赤なリンゴが実り出す。
生まれたばかりのリンゴ達は声を揃え、いっせいにこう歌った。
「ステレオのヴォリュームをあげろ!ステレオのヴォリュームをあげろ!」
木々のステレオから鳴り響く、リンゴ達の歌声。
その歌声は、野を超え谷超え山を越え、北極は白熊、南極はペンギン。海洋はクジラ、深海はクラゲまで。
ロバートの旅は、これでおしまい。
何年かのち、無事再会を果たした2人。また新たな旅が始まった。
お気に入りは、壁に飾ってあったアコースティック・ギターのイントロから始まる曲。
そして世界は、エネルギーに満ち溢れる・・・。





























