« 2006年9月 | トップページ | 2006年11月 »

Lazyな日曜日の午後

Smallfaces_005
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
気だるい日曜の午後

目が覚めたのは午前11時過ぎ。
陽射しも爽やか天気がいい日曜日。せっかくの午前中を台無しにした気分だ。
頭の中は、ゆらゆら揺れているよう。
そんな寝起きの状態をしばらく持続。だらだらと昼の12時を迎える。
12時。
外は秋晴れのようだ。
窓のカーテンは半分しか開いてない。
そのせいで部屋の中は薄暗く、靄がかかっているみたい。
いまだベッドから起き上がろうとしない僕。さて、今から何をしようか?など考える思考力はゼロ。
今日という日を彩るための想像力も湧かない。気だるいドランク無気力感。
そして13時。
なんとなくテレビを見ている。行列ができる店、休暇を楽しむならこのレジャー、そんな特集ばかり。
そのレジャーを楽しむならまさに今日、このフラワーな日曜日。
しかし今はお昼過ぎ。出かけるにはもう遅い。目的なくテレビを見ているのは、なんだか怖い。
気付けば14時。
差し込む陽射しがどんより重くなってきた。陽が傾いた。相変わらず天気は良さそうだ。
いい加減に今のこの状況をどうにかしよう、と考え始める。逆回転発想をしなくては。
少しお腹が空いてきた。
そろそろ15時。
まずシャワーを浴びよう。歯を磨き、コーヒーを入れよう。
そして果物を食べて頭をすっきりさせよう。
しかし、予想した程ポップな効果は得られなかった。気分転換作戦は失敗。
結局ベッドに横になる。ここでシャワーを浴びた効果が。ハイな心地良い眠気がやってくる。
もう16時。
気だるい日曜の午後。何もしない、ディープな時間だけが過ぎていく。
差し込む陽射しは、もう完全に夕方色。カラスの声が聞こえないのが唯一の救い。
何か音楽でも聞きたい気分だ。そう思い僕はレコードに針を落とす。
すると、老人の声が聞こえてきた。彼はソファにどっかり座り、頭には王冠をかぶっている。
そして、しわがれ声のこんなナレーションが・・・
Smallfaces_001_1

「やあボーイ。いかがお過ごしかい?
素敵な午後じゃないか。幸せな時間はゆったり過ぎていくよ。
日も暮れてきたね。今日みたいな日は、外をぶらぶらするには持ってこいだよヘイボーイ。
さて、次にお届けする曲は、THE SMALL FACES で「LAZY SUNDAY」。
ご機嫌な曲だよヘイボーイ。聞いてみるかいアーユーレディ?
・・・・・・・。
おっと、そんな調子じゃまだ聞かせられないな。
ヘイボーイ、早く出かける準備に取りかかりな!さあさあ起きたWakeWakeアップ!
おっ、そうそうそうだ、いい感じじゃないか。その服いいねぇ似合ってるじゃないか。
どこで買ったの?ワシも欲しいな。
オーライ、準備はオッケーなようだな。そんじゃ行くぞマイボーイ。
Smallfaces_002


レディース&ジェントルマン、お待たせしました!
お届けする曲は、THE SMALL FACES で「LAZY SUNDAY」!
イントロのキーボードで持ってかれるぜ!しかもAメロからキャッチーだ!
続くBメロは、いい感じでサビにつながってるよ。
そのドキドキ感がたまらん。
そんでサビはみなさんお待たせ、「レイ~ジーサンデーアフタヌ~ン!」ときたもんだ!
オッケーそんじゃいってみよう。あードキドキしてきた。
しっかりついてこいよ。ノリ遅れんなよボーイ&ガール。
ブラブラ午後の日曜日、ドントウォーリー気だるさをぶっ飛ばせ!
ヘイ!マイリトルボーイ。3回くらいリピートしろよグッドラック!」
Smallfaces_003

・・・・・・・

寝起きの悪い午後。
怠けてるひと時には、すがすがしいサイケデリックを。
その方が健康にも思考にもいい。
明日は日曜日。
僕らは川崎ハロウィン2006に参加して、天気がいい空の下でお面を被って演奏します。
13時と15時の二回予定。
こんな感じらしい。

ところで、カレーにかぼちゃを入れると旨いよ。
カレーの具材に困ったら、試してみてね。

| | コメント (0)

Thank you. I'm fine !

Daniel_1

ダニエル・ジョンストンの新作。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

太平洋上の台風二つが秋雨前線を刺激して、今日は雨、雨。これでもか、って雨。
街のゴミ箱付近は、骨折した傘であふれてる。
例に漏れず、僕の傘にも被害が。脱臼程度で済んだけど。
道路脇の手すりには、壊れた傘を何十本も横一列にズラーっと並べて、壊れ傘アートを展示。
誰がやったか知らないが、ご丁寧にグッドジョブ。しかし誰が片付けんだろこれ?

こんな日はみんな早く帰宅するだろう、映画館なんてガラガラだろう、と考えて、
渋谷に「悪魔とダニエル・ジョンストン」を見に行く。
僕の推測通り。スペイン坂は人通りが少なく、映画館も空き空き。

アメリカのカルト・シンガーソングライター、ダニエル・ジョンストン。
その彼の半生を描いたドキュメンタリー映画。
少年時代から異常な誇大妄想癖のある彼は、妄想を実行に移してしまう。
常人には出来ない、常人なら決してやらないことをやったりする。
そんな彼が作る音楽、彼が描く絵は、決して常人には出来ないもの。
それゆえに人から愛される。「天才」とも呼ばれる。
初めての失恋でショックを受け、その彼女を題材にした歌をその後何年間もずーっと作り続ける。
自作テープを作っては配って周る。その追加注文がくれば、テープを1本1本歌って録音する。
「ダビング」ということを知らなかったらしい。
そんなカルトヒーローにあやかろうとした音楽メジャーレーベルもいて、結果はあえなく大失敗。全然売れなかったらしい。どうやら商売相手を間違えたみたいだね。
そんな彼は、ビートルズが大好き。「The Beatles」って曲もあるくらい。
ジョン・レノンのようになりたい!と夢見る彼。

前回のアメリカツアーの際、僕らを泊めてくれた気のいいオジサンがいた。
そのオジサンは、次から次へといろんなCDを僕らに聞かせてくれた。
「これはどう?聞いてみて!」「これいいんだよ、そうこれこれ、特にこの部分がさあ!」
って具合で。
夜更けのオジサンDJの中盤に、とっておきの一枚が登場。
ある女性シンガーのCD。それはまるで女性版ダニエル・ジョンストンみたいだった。
ダニエルが弾く、あの独特な雰囲気のピアノ伴奏に彼女の歌はピッタリはまってた。
「へえ~スゲエなあ。こんな女の人がいたんだ!」って衝撃。
その女性のCDは今では入手不可能。直接彼女にメールしなきゃ買えないよ、ってそのオジサンが言ってた。その言葉通り日本では売ってなく、この人なら知ってるだろう、っていうマニアに聞いても知らない程の無名女性シンガー。なので僕も探すのを諦めていた。メールするのもなんか億劫だし。
その女性が、なんとこの劇中に出演してた。しかもその女性、ダニエルの「仮恋人」。
(いわゆる、ダニエルは本気だったが彼女は・・・って感じ)
ダニエルが歌えない時期、彼女はダニエルの曲を広める為に彼の曲をカヴァーしてアルバムを出したらしい。
そのアルバムが、オジサンいち押し!のやつだった。
これはビックリ。この人だったんだ!って思った。いやまさかこの映画の中で見るとは。
そのアルバムは、「私の最高傑作なのよ」と彼女は劇中で言っていた。

ダニエルの個展を開いたギャラリーのオーナーの人が言ってたセリフが印象的。
映画のパンフレットにも、ダニエルに対するいろんな人のコメントがすげーたくさん載ってたけど、僕個人的にはこのオーナーのコメントがいちばんピン!と来たな。

僕はこの映画を見て、感動や衝撃や面白い!とは思わなく、何かそれとは違う感想だった。この映画の宣伝文句の中で、あまり共感できないフレーズがあったからなのかも。うまく説明出来ないんだけど。
ダニエル・ジョンストンって人が僕が思ってたより予想外だった、もしくは思ってたより予想以上だったからなのかも。でもそれってある意味「衝撃」なのかな。
まあとにかく、詳しくは映画館でどうぞ。
ダニエル・ジョンストンって人がどんな人なのか、どんな風に音楽を愛しているのか。その彼の音楽もじっくり味わえるよ。
Daniel_001


やあ、ごきげんいかが?

| | コメント (0)

« 2006年9月 | トップページ | 2006年11月 »